結婚式の招待状を出し慣れている新郎新婦はいないので2005年から結婚式招待状のお手伝いをし続けているARARSからよくあるご注意点やポイントについてご紹介します。
結婚式招待状で初めて「時候の挨拶を入れた手紙」を書くという人も少なくないと思います。
結婚式当日の約2ヶ月前頃までに発送するので発送月に合った季節を感じるご挨拶を入れます。
1月 初春の候
2月 立春の候
3月 早春の候
4月 春暖の候
5月 新緑の候
6月 初夏の候
7月 盛夏の候
8月 新涼の候
9月 初秋の候
10月 仲秋の候
11月 晩秋の候
12月 初冬の候
文章も結びには「20○○年★(発送月)吉日」と入れましょう。
ご自身で考えた文章の最後が
「20○○年○月末日」
となっている方がいらっしゃいました。
「末日」最後の日
「吉日」縁起の良い日
ご自身で印刷される方はご注意ください。
「お祝い事には終止符を打たない」
という意味があるため、結婚式招待状の文面には句読点を付けません。
読みにくくならないよう、スペースを空けたり、改行して調整します。
全部消したはずなのに一か所だけ点が入ったままで印刷してしまった!
という事にならないよう、人をかえて何度も確認してから本番の印刷へ進みましょう。
×お忙しい中
〇ご多用中
×今日を忘れず
〇今日を心にとどめて
×笑顔が絶えない
〇笑顔いっぱいの
おいそがしい中 恐縮ではございますがご出席いただきたく ご案内申し上げます
ご案内文章の結びに使われる上記のような文章の中で「お忙しい」と漢字にすることは避けましょう。
心を亡くす”と書く「忙」「忘」は平仮名にするか「ご多用中」などと書きます。
これは席次表・席札にご挨拶文を掲載する場合も同じです。
プロフィールに掲載内容のご希望として大変多い「笑顔の絶えない家庭を築く」という文章。
この「絶え」もあまり好ましくありません。
「たえない」と平仮名にするか「笑顔あふれる」「笑顔いっぱいの」とするのもお勧めです。
普段は意識せずに使っていませんか?
実は、平仮名の「ください」と漢字の「下さい」は使い方が違います。
招待状によく使う
「お越しください」
「お書き添えください」
など行動を起こしてもらうための敬意を表す「ください」は平仮名が正解。
漢字にするのは間違いなので要注意です。
招待状ではあまり使いませんが漢字の「下さい」は物をもらう時に使います。
「ください」は「please」
「下さい」は「give」
披露宴が始まる時間として多いお昼の12時台。
お昼の12時に「午前・午後」を付けるなら
午前12時
午後0時
が正解です。
お昼の12時を「午後12時」と思っている方が多いので要注意!
お昼の12時を記載する必要がある場合には「午前・午後」を付けずに
挙 式 11時30分
披露宴 12時30分
受 付 11時15分~
挙 式 11時30分
披露宴 正午
とすると間違いありません。もちろん
挙 式 午前11時30分
披露宴 午後 0時30分
でも正解です。
午前・午後を付ける時には
午後1時
午後3時
とします。
13時・15時など24時間表示に「午前・午後」を付けるのは間違いです。
ご入稿時「午後13時」となっている方が多いので、印刷前に再度確認しましょう。
「招待状の宛名を印刷してもらう事は出来ますか?」
というご質問を頂く事がありますが、結婚式招待状の宛名書きは毛筆が一番格式高いとされています。
パソコンの毛筆字体は簡単でキレイですが、年配のゲストの中には失礼だと思う方がいる可能性がありますのでご注意ください。
ボールペンやサインペンで書いた文字も同じです。
宛名毛筆は会場でお願いする事も出来ますし、外部の業者へ依頼することも出来ます。
宛名毛筆を格安で依頼出来る先はこちら↓の記事を参考にしてください。
連名の時は全員のお名前に必ず「様」をつけましょう。
連名の目安は3名までです。
それ以上のご家族を招待する場合はご主人のお名前の下に 「ご家族様」や「ご一同様」と記入します。
上司をご夫婦で招待する場合などは奥様を令夫人と書きます。
「令夫人」には「様」を付けません。
親族はご夫婦の場合も「名前+様」とし、令夫人は使いません。
子供の敬称は「くん」「ちゃん」とします。
横長封筒の場合、切手は右上に貼って郵送します。
万が一届かない事になってはいけませんので、招待状は94円切手で発送する事をお勧めしております。(25g以内:84円 50g以内:94円)
返信葉書の宛名面に切手を貼る事もお忘れなく。
葉書は左上に63円切手を貼ります。
郵送する場合は必ず封筒に糊付けをしましょう。
シールを貼る場合も糊付けは必要です。
シールだけですと郵送中に中身が出てしまう事がありますのでご注意ください。
以前スタッフが頂いた招待状がシールだけで封をされて届いたという事がありました。
手渡しする場合のみ、シールだけでOKです。
さらに…
糊付けをする際、付ける量にもご注意ください。
剥がれないようにたくさん付けてしまうお気持ちはわかりますが
中身がくっついてしまって届いたという前例もありました。
糊は封筒蓋の端に細く塗る事をお勧めします。
結婚式の招待状は本来手渡しが基本です
とは言っても招待状を渡すタイミングで会えないお友達や親戚が多いので郵送する数の方が断然多いと思います。
毎日顔を合わせる事が出来る会社の上司や同僚には手渡しする事が出来るので
そのタイミングでスピーチや受付のお願いをしても良いですね。
当日お願いしたい事があるゲストには
直接、会えない時にはメールやLINEではなく電話でお願いしましょう。
そして、招待状を手渡しするゲストの返信葉書にも返送用の切手を貼る事をお忘れなく。
手渡ししたとしても、手渡しで葉書が返ってくるとは限りませんからね。
リゾートウェディングや会費制の招待状に使われることが多いご祝儀を辞退する一文について。
1と2どちらが正しいでしょうか。
ご祝儀などの
1.お気遣いは
2.お心遣いは
なさいませんようお願い申し上げます
正解は2の「お心遣い」となります。
お気遣いは「気を配る事」
お心遣いは「想いを示す事」
普段あまり意識せずに使っている言葉ですが
皆へ配る招待状で間違えてしまうことはないよう事前に確認しておきましょう。
結婚式の印刷物の中で使われることが多い「いただく」
「頂く」と「いただく」では使い方が異なる事をご存知ですか。
漢字の「頂く」はものをもらう時に使います。
「招待状を頂く」
「メニュー表を頂く」など。
平仮名の「いただく」は補助動詞の時に使用します。
「お越しいただきありがとうございます」
この時は平仮名です。
「お越し頂きありがとうございます」
としてしまうと間違いとなりますのでご注意ください。
↑おさらい♪
この「ご注意ください」も「ご注意下さい」とすると間違いです。
間違って使っていらっしゃる方が大変大変多いので
招待状・席次表など、大勢の方へお配りする物を印刷する前に今一度ご確認ください。